【銘柄牛】兵庫県の和牛「但馬牛」とは?神戸牛との違いも解説!

兵庫県が世界に誇るブランド和牛「但馬牛(たじまうし/たじまぎゅう)」。名高い「神戸牛(神戸ビーフ)」のベースとなる偉大な銘柄牛であり、実は日本の黒毛和牛の歴史を支えるきわめて重要な存在です。

本記事では、但馬牛の基本情報から、誰もが気になる「神戸牛」との違い、さらに全国の和牛のルーツと呼ばれる理由まで分かりやすく解説します。

  1. 「但馬牛」とは?日本が誇る黒毛和牛の原点

「但馬牛(たじまうし)」は、兵庫県北部の但馬地方で古くから飼育されてきた黒毛和種という種類の牛です。

小柄ながらも引き締まった体格をもち、古くは農耕用や運搬用の「働く牛」として重宝されていました。明治時代以降に食用としての品種改良が進み、現在では日本屈指の最高級ブランド牛として位置づけられています。

  • 厳しい純血の血統管理
    他県の牛と交配させず、兵庫県産の純血の血統を代々頑なに守り続けています。
  • 「たじまうし」と「たじまぎゅう」
    生きている牛(素牛)を呼ぶときは「たじまうし」、食肉として流通するお肉を指すときは「たじまぎゅう」と呼び分けるのが一般的です。
  1. 「但馬牛」と「神戸牛」の違い

結論から言うと、「神戸牛はすべて但馬牛」です。

兵庫県内で生まれ育った純血の「但馬牛」のうち、一定の非常に厳しい肉質基準をクリアした「最高ランクの選りすぐり」だけが「神戸牛(神戸ビーフ)」の称号を名乗ることができます。

分かりやすい比較を以下の表にまとめました。

項目 但馬牛(たじまぎゅう) 神戸牛(神戸ビーフ)
位置づけ 兵庫県産黒毛和牛の「ベース・原種」 但馬牛の中から厳選された「上位ブランド」
品種・血統 兵庫県産かつ純血の黒毛和種 但馬牛と同じ(他県の血統を入れない純血)
主な認定基準 歩留・肉質等級が「A」「B」の2等級以上 肉質等級が4以上、BMS(霜降り度)No.6以上など
味わいの特徴 赤身のコク、肉本来の力強い旨味とジューシーさ 人肌で溶ける極上のサシ、上品な甘みととろける食感

つまり、但馬牛という大きなブランドの中に、最高峰のハードルをクリアしたプレミアムなお肉として「神戸牛」が存在するという関係性になります。

  1. 松阪牛や近江牛も?但馬牛が「黒毛和牛のルーツ」と呼ばれる理由

実は、日本の黒毛和牛の99.9%以上に但馬牛の血統が流れています。

「松阪牛」や「近江牛」「前沢牛」など、全国に名をとどろかせる多くの有名銘柄牛も、もとをたどれば兵庫県産の但馬牛を「素牛(もとうし=育てる前の仔牛)」として仕入れ、それぞれの地域で肥育したものです。

特に昭和14年に但馬で生まれた名牛「田尻号」の血統が素晴らしく、現代の日本で食べられているほぼ全ての黒毛和牛にそのDNAが受け継がれています。但馬牛がいなければ、現在の日本の「美味しい和牛文化」は存在しなかったと言っても過言ではありません。

  1. まとめ:どちらを食べるべき?
  • 肉本来の力強い旨味と赤身のコクを、少しリーズナブルに味わいたいなら ➔ 但馬牛
  • 世界が認める究極の霜降りと、口の中でとろける贅沢感を特別な日に堪能したいなら ➔ 神戸牛

どちらも兵庫県の豊かな自然と、職人たちの並々ならぬ努力によって育まれた唯一無二の至高の牛肉です。見かけた際は、ぜひその歴史と血統のロマンを感じながら味わってみてください。